全体適用は2027年4月、収入関連部分は先行適用
「改定された日」と「全体の適用が始まる日」が異なるところが、今回の要点です。
申請日で分かれる3つの適用区分
出入国在留管理庁が令和8年10月1日に掲載した「永住許可に関するガイドライン」の適用についてのお知らせでは、申請時期ごとの扱いを次のように示しています。
- 令和9年4月1日以降の申請には、令和8年10月1日改定版全体を適用します。
ここでいう旧版は、令和8年2月24日改訂版です。また、改定ガイドラインの第6には、先行適用について、改定日の6か月前の日以降の申請で、かつ改定日に申請中の案件にも適用すると記載されています。すでに申請した方は、収入に関する指定箇所の適用を確認するため、申請日が改定日の6か月前の日以降かどうかと、改定日に申請中だったかを合わせて確認しておくと安心です。
「収入部分だけ」は、改定版を丸ごと使う意味ではない
令和8年4月1日から令和9年3月31日までの申請について、先行適用される収入に関する箇所は具体的に指定されています。改定版の第2の4(2)「収入」と、第2の5(7)「公共の負担とならないこと」です。
お知らせでは「収入に関する部分」とまとめられていますが、見出しが「収入」の箇所だけを読めば済むわけではありません。「公共の負担とならないこと」には、申請者の経済的状況等を考慮することや、家族単位での在留の安定、人道的な配慮を重視して総合的に判断することも記載されています。
たとえば、令和8年4月1日から令和9年3月31日までに申請を予定している場合、旧版を基本とし、収入に関する第2の4(2)及び第2の5(7)には改定版を使います。令和9年4月1日以降に申請を予定している場合は、改定版全体が適用対象になります。この違いを押さえると、どの版のどこを読んで準備すればよいかが整理できます。
なお、提供資料では「収入」の本文全体を確認できないため、具体的な年収額や算定方法、旧版からの変更内容はここでは示しません。適用箇所が分かることと、自分に当てはまる収入の評価を把握することは、別の作業です。
準備では申請予定日と参照した版をセットで残す
準備の出発点として、まず申請予定日を置き、その区分に対応する版と該当箇所を手元のメモに残すことをおすすめします。公式サイトでは「永住許可(入管法第22条)」の適用に関するお知らせと、改定ガイドラインの第6「適用時期・既存のガイドラインの整理」を照らし合わせると、時期の違いをたどれます。
家族や勤務先が準備を手伝う場合も、「最新版を見てください」だけでは、旧版を基本にする部分と改定版を使う部分が混ざりがちです。「申請予定日」「基本にする版」「先行適用される箇所」を一緒に共有すると、認識を合わせやすくなります。準備中に申請予定日を変更したときは、このメモも見直しましょう。
申請後も、現在の在留期限は別に管理する
もう一つ、申請後に忘れないようにしたいのが、現在の在留期間です。出入国在留管理庁の申請案内では、永住許可申請中に在留期間が経過する場合、満了日までに別途、在留期間更新許可申請が必要とされています。
永住の結果を待つ予定と、現在の在留期限の管理は別にしておくのがおすすめです。申請時に期限を予定表へ入れておけば、準備を支える人との引き継ぎにも役立ちます。
申請時期は「使う基準」を分けるもので、許可の保証ではない
ただし、申請時期だけで許可・不許可が決まるわけではありません。ガイドラインは審査で考慮する要素の基本的な考え方を示すものであり、実際の判断は個々の事情を総合的に考慮して行われます。

